<基本テクニック2>
ガラス、タイル、陶磁器、各種金属、プラスチック、塗装面、金属箔など吸水性がないもの、表面が平滑なものへの転写
1. 前記『基本テクニック1』の1〜6番と同じ手順で進めます。ただし3番ではテレピン油を使わず、転写面を中性洗剤かアルコール等できれいに脱脂・清掃します。

2. 転写紙が平らになるまで、水に濡らした短毛ローラー、スポンジ、手指など素材の形状・硬軟などに合わせた方法で丁寧に気泡を追い出します。その後ゴムスキージーを使って完全にならしてください。

3. 乾いたら出来上がりです。
4. 用途によって透明な表面保護材を塗って下さい。(アクリル塗料、ニス、シリコン塗料等)

【ヒント1】 ガラス、光沢のある金属板やセラミック、タイル、プラスチック、塗装面などには、転写紙にもともと塗布されているゴムのりを使ってイメージを貼り付けることができます。接着強度を高めたい時は、水で薄めた木工用ボンド、水性アクリル、水性ウレタン等の接着剤を素材の転写面に塗布します。

【ヒント2】 表面は平滑だが形状が入り組んでいたり、凹凸やカーブを持つ物への転写では体温(手指の温もり)やヘヤードライヤーで転写フィルムを暖めながら行います。デカルクは15ミクロンという超薄膜ながら素晴らしい伸び率を発揮し複雑な形状へ追従します。

【ヒント3】 この技法を用いて画用紙やキャンバス地にも転写できます。  
(1) 転写前に使用する用紙またはキャンバス地を台の上に広げます。高級紙の場合は、マットで無色透明なアクリル用メディウムを、キャンバス地の場合はアクリル用の下地を塗布して乾かします。
(2) (1)が乾燥した後の転写作業直前にクリアのアクリル用メディウムを転写したい範囲に毛の短いローラーで塗布します。
(3) 全ての転写作業が終わり乾燥したら、仕上げとしてクリアでマットなアクリル用メディウムやニスを上塗りして仕上げることもできます。

【ヒント4】 デカルクはアクリル絵具の上からでも転写できます。また、仕上げにはアクリル絵具や油絵具も使用できます。

【応用例】 ガラスへのステンドグラス調転写、マグカップなど陶磁器、ガラスの器、携帯電話、ネイルアート、つけ爪、トールペイント、デコパージュ、コラージュなど美術作品、自動車ボディーへの転写、浴室タイルや壁面への転写、自動車や模型への転写 etc